小部経典

3:ウダーナ

5.2. 短命の者の経(42)

 このように、わたしは聞きました。或る時のことです。世尊は、サーヴァッティに住しておられます。ジェータ林のアナータピンディカ〔長者〕の園地において。そこで、まさに、尊者アーナンダは、夕刻時に、坐禅から出起し、世尊のおられるところに、そこへと近づいて行きました。近づいて行って、世尊を敬拝して、一方に坐りました。一方に坐った、まさに、尊者アーナンダは、世尊に、こう言いました。「尊き方よ、めったにないことです。尊き方よ、はじめてのことです。尊き方よ、それこそ、まさに、世尊の母が、短命の者として〔世に〕有ったのは。世尊が生まれて七日のあいだに、世尊の母は命を終え、兜率天衆に再生しました」と。

 「アーナンダよ、このことですが、そのとおりです。アーナンダよ、まさに、菩薩の母たちは、短命の者たちとして〔世に〕有ります。菩薩が生まれて七日のあいだに、菩薩の母たちは命を終え、兜率天衆に再生します」と。

 そこで、まさに、世尊は、この義(道理)を知って、その時に、この感興〔の言葉〕を唱えました。

 「誰であれ、彼らが、〔すでに生類と〕成ったものたちであり、あるいは、また、彼らが、〔これから生類と〕成るとして、〔その〕全てが、肉身“からだ”を捨棄して、去り行くであろう。智者は、その衰退の全てを知って、熱情ある者となり、梵行(禁欲清浄行)を歩むもの」と。

 〔以上が〕第二〔の経〕となる。