小部経典

3:ウダーナ

5.4. 少年たちの経(44)

 このように、わたしは聞きました。或る時のことです。世尊は、サーヴァッティに住しておられます。ジェータ林のアナータピンディカ〔長者〕の園地において。さて、まさに、その時、大勢の少年たちが、サーヴァッティとジェータ林との中途において、魚たちを〔捕まえて〕痛めつけています。

 そこで、まさに、世尊は、早刻時に、着衣して鉢と衣料を取って、サーヴァッティに〔行乞の〕食のために入りました。まさに、世尊は、大勢の少年たちが、サーヴァッティとジェータ林との中途において、魚たちを〔捕まえて〕痛めつけているのを見ました。見て、それらの少年たちのいるところに、そこへと近づいて行きました。近づいて行って、それらの少年たちに、こう言いました。「少年たちよ、まさに、君たちは、苦しみを恐れるかな。君たち〔自身〕の苦しみは嫌かな」と。「尊き方よ、そのとおりです。尊き方よ、僕たちは、苦しみを恐れます。僕たち〔自身〕の苦しみは嫌です」と。

 そこで、まさに、世尊は、この義(道理)を知って、その時に、この感興〔の言葉〕を唱えました。

 「それで、もし、〔あなたたちが〕苦しみを恐れるなら、それで、もし、あなたたちにとって、苦しみが愛しからざるもの(嫌なもの)であるなら、もしくは、公然であろうと、内密であろうと、〔あなたたちは〕悪しき行為を為してはならない。

 しかして、それで、もし、〔あなたたちが〕悪しき行為を〔未来において〕為すであろうなら、あるいは、〔いまここに〕為すなら、たとえ、〔空中に〕跳び上がって逃げようとしても、あなたたちに、苦しみからの解き放ちは存在しない」と。

 〔以上が〕第四〔の経〕となる。