小部経典

3:ウダーナ

7.3. 第一の執着する者の経(63)

 このように、わたしは聞きました。或る時のことです。世尊は、サーヴァッティに住しておられます。ジェータ林のアナータピンディカ〔長者〕の園地において。さて、まさに、その時、サーヴァッティにおいて、人間たちの多くのところは、諸々の欲望〔の対象〕に限度を超えて執着し、〔欲に〕染まり、〔欲を〕貪り、〔欲に〕拘束され、耽溺し、固執し、諸々の欲望〔の対象〕に夢中になっている類の者(愛欲に溺れた者)たちとして住しています。

 そこで、まさに、大勢の比丘たちは、早刻時に、着衣して鉢と衣料を取って、サーヴァッティに〔行乞の〕食のために入りました。〔行乞の〕食のためにサーヴァッティに歩んで、食事のあと、〔行乞の〕施食から戻り、世尊のおられるところに、そこへと近づいて行きました。近づいて行って、世尊を敬拝して、一方に坐りました。一方に坐った、まさに、それらの比丘たちは、世尊に、こう言いました。「尊き方よ、ここに、サーヴァッティにおいて、人間たちの多くのところは、諸々の欲望〔の対象〕に限度を超えて執着し、〔欲に〕染まり、〔欲を〕貪り、〔欲に〕拘束され、耽溺し、固執し、諸々の欲望〔の対象〕に夢中になっている類の者たちとして住しています」と。

 そこで、まさに、世尊は、この義(道理)を知って、その時に、この感興〔の言葉〕を唱えました。

 「諸々の欲望〔の対象〕に執着する者たち、欲望〔の対象〕に執着〔の思い〕で執着する者たちは、〔人を〕束縛するもののうちに罪過を見ずにいる者たちである。〔人を〕束縛するものに執着〔の思い〕で執着する者たちは、広大で大いなる激流を、まさに、まちがいなく、超えはしないであろう」と。

 〔以上が〕第三〔の経〕となる。